地方物件の潜在的家賃下落リスクの怖さ

この資料を見てあなたはどんな感想を抱きますか?

ロケット船長の友人より、上記の資料を頂きました。

10月の下旬、味わい深くコーヒーを飲みながら見ていたのですが、やはり気になる部分がたくさん。

全てのコスト含めて利回り計算しよう

何度も言ってますが、この会社。消費税とか諸経費相当額を抜いて表面利回り計算しているんですよね。

なので、見かけ上高くなっています。計算で使っている数字は事業費合計金額の7,265万じゃないですからね。

そこからさらに消費税345万を引いた、6,920万で計算しています。収入512万/6,920万=7.4%です。

驚愕の計算方法ですよね。

実際は収入512万/総事業費合計8,000万で計算して良いと思います。はい、6.4%です。1%も下がりました。

新築とは言え、地方で表面利回り6.4%ってのは、どうにも合点が行く数字ではありません。

東京近郊でも、横浜と品川の間とか、北区・板橋区やもう少し城東の区とか、川向こうで川口であったりとか。その辺りでも頑張れば新築6.4%は行けると思います。

で何が気になるかと言いますと

この資料では一部屋あたりの広さは分かりません。しかし8戸であること、また登記床面積が164平米であることから、一部屋20平米ほどと推測されます。施工床面積は289平米あるので、各部屋に大きめのロフトが付いているようです。

そこで気になること。

それは想定家賃です。高すぎる気がしますね。52,000円でも。

首都圏に住んでいると感覚が狂ってきます。52,000でも「安い!」と思うかもしれません。しかし地方を舐めちゃいけません。そんなもんじゃないんです。

リサーチしてみます

この郡山5丁目というのは、仙台駅から東北本線で2駅。太子堂という駅から8〜12分くらいの地域のようです。

行ったことありませんが、仙台駅から2駅であれば、だいぶ都心なイメージですよね。

とりあえず築5年以内25平米未満の物件を検索

Suumoで調べて見ましたところ、出るわ出るわ、募集の嵐・・・。この時点で嫌な予感がします。

 

新築物件。駅から徒歩10分なのにグロスで55,000円。強気な家賃設定・・・!これは例の会社の物件ですね。

こちらは徒歩7分物件。新築。グロスで6万円弱という強気の価格設定です。それでも結構埋まっているみたいです。

築1年駅徒歩7分。まだグロスで55,000円ほどの家賃は取れている模様。

こちらは徒歩12分の新築。家賃がグロスで49,000円になりました。新築なのに。

そしてこちらは築3年徒歩16分の物件でグロスで4万円。

もう一度言います。築3年で4万円!

徒歩16分とは言え、下がりすぎでは・・?

と、このように新築や築浅でも、全く足並み揃っていない感じになっています。

次に築年数を問わずに検索すると

築13年駅から徒歩9分でグロス47,000円。

築17年徒歩7分で、49,000円。

築25年駅徒歩10分でグロス41,500円。

築22年駅から徒歩7分でグロス39,000円。

築33年でグロス32,000円。駅から徒歩9分!(より仙台駅に近い長町駅からは6分という好立地)

築29年でグロス31,000円。駅から徒歩9分。

築43年で3万円。駅から徒歩13分。

とまあ、古くなるにしたがって散々な結果になっております。

長期的に家賃はどんどん下落する可能性が

築年数が経てば経つほど、家賃が下落していることがお判り頂いたと思います。それも、ある時を境に急激に落ち込んでいるようです。築15年から20年くらいの間でしょうか。そこに大きなギャップがあります。

現在は5万円取れていたとしても、20年後には4万円。

30年後には3万円になる可能性が十分にあります。

そのような物件を35年ローンで買うと、どうなるでしょうか。

ある時を境に、全く支払いができない状態になるかもしれません。シミュレーションしてみます。

支払いシミュレーション

初めの表によると7,100万円を金融機関から2.05%の35年で借りるようです。

そうしますと、月々の支払いが24万ほど。当初は毎月42万円の賃料収入を見込んでいるので、まあ大丈夫ではありましょう。(大丈夫でもないけど)

しかし戸あたり賃料が4万円まで下落すると、33万円の家賃収入。そして戸あたり賃料が3万円まで下落すると25万円。

この辺りになると、だいぶやばいです。運営費を支払ったら完全に手残りありません。

というかマイナス。完全持ち出し破産コースです。

しかも今後は少子化社会。

仙台が大きいからと言っても、所詮は地方都市。人口減を考えると、さらに家賃下落リスクが高いと考えます。

ということで

物件を買う際は近隣競合の新築等をリサーチするのはもちろんですが、築古物件についても調査することをお忘れなく。

あなたの物件の成れの果てです。

おまけ・ちなみに関東は

関東も同じようなものじゃないの?!という声が聞こえてきましたので、比較します。

例えばボートレースで有名な平和島。京浜急行というマイナー路線です。地方の方はあまりご存知ないかもです。

特にイケてる場所ということもなく、悪くもなく、品川や羽田空港には近くて便利な点が◎なエリアです。

築2年でグロス72,000円。駅から2分。

築26年駅から徒歩4分でグロス65,000円。

築28年駅から6分で65,000円。

築30年。駅から徒歩4分でグロス6万円。

という感じで、もちろん家賃設定は下落するものの、地方のように大きく下がることはありません。

これが首都圏の強みです。

途中で発見した、下記も面白いと思いました。上が築30年。下が築3年。占有面積は同じ。

構造の差はあるだろうと思いますが、それでも家賃設定にそこまで差がありません。

ところ変わって板橋区の板橋本町駅もみてみます。家賃設定だけ書いていきます。

新築76,000円

築2年で71,000円

築3年で59,000円。

築30年で62,000円

築51年(!?)で60,000円

ということで、新築プレミアムが付いた物件は7万円ちょいという家賃設定。それが50年ほど経っても6万円で貸し出せる実績があることが分かりました。

この辺りを考慮しますと、新築アパートについては首都圏以外ありえない、と考えています。

どうしても地方で投資したい!という事であれば、土地値以下の格安築古再生投資物件が良いと思います。

 

 

 

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